この1週間のPop Music ニュースまとめ(7月26日~7月30日) : カニエのアルバムリリース延期騒動、ビリー・アイリッシュニューアルバム、Rolling Loud開催、ダ・ベイビー失言、その他新曲など

この1週間のPop Music ニュースまとめ(7月26日~7月30日) : カニエのアルバムリリース延期騒動、ビリー・アイリッシュニューアルバム、Rolling Loud開催、ダ・ベイビー失言、その他新曲など

今週もこの1週間の海外ポップミュージックニュースを振り返っていきましょう。まず本日7月30日金曜日、遂にビリー・アイリッシュのニューアルバム「Happier Than Ever」がリリースされました。衝撃的なデビューアルバムとなった2019年の「When We All Fall Asleep, Where Do We Go?」以来となるセカンドアルバムです。このspeakeasy podcastではずっと追いかけているビリーですが、遂にリリースになりましたね。昨年の7月30日にリリースされた「My Future」を皮切りに、 「Therefore I Am」、「Your Power」、「Lost Cause」、「NDA」の5曲が先にシングルでリリースされていて、それに11曲を加えた全16曲の構成になります。前作と同じく兄のフィネアス・オコネルと全ての曲を制作しています。来週水曜日配信のエピソードでこのアルバムを特集するので詳しくはそちらに譲りますが、自由奔放だった前作に比べると、ちょっと落ち着いたアルバムですね。Vevoのインタビューで「タイムレスな作品にしたかった」と語ってますが、ジャズにインスパイアされた楽曲も多いのも特徴ですね。

Happier Than Ever

そしてSNSに新曲リリースを示唆する投稿をしていたシルク・ソニック、予告通り新曲をリリースしました。今年3月にリリースした「Leave The Door Open」以来の新曲です。「Leave The Door Open」はUSシングルチャートで1位になり、グラミーでも演奏された曲。今回の新曲もチャートを制するのか注目です。

Bruno Mars, Anderson .Paak, Silk Sonic – Skate [Official Music Video]

今週はビリー・アイリッシュとシルク・ソニック以外のビッグリリースはあまりないですが、アイルランドのシンガーソングライター、ダーモット・ケネディが新曲をリリースしました。2020年にUKシングルチャートで1位を獲得した「Giants」以来のシングルとなり、注目度は高いです。

Dermot Kennedy – Better Days (Official Music Video)

他にはテイラー・スウィフトやラナ・デル・レイなど数多くの作品を手がけるジャック・アントノフのブリーチャーズがラナ・デル・レイを迎えた新曲をリリース。

Bleachers – Secret Life (Audio) ft. Lana Del Rey

そしてポップパンクバンドのオール・タイム・ロウとペール・ウェイブスのコラボソングなどもリリースされています。

PMA (feat. Pale Waves)

それでは今週のニュースです。まず先週から今週にかけて大きな話題となっているのはカニエ・ウエストのアルバムリリース延期騒動ですね。カニエ・ウエストの亡き母の名前からタイトルが取られたニューアルバム「DONDA」、先週7月23日金曜日にリリースされることが確実視されていました。CMで新曲がいち早く流れ、そして現地時間の7月22日木曜日の夜にはリスニング・パーティーも開かれたんですが、待てど待てども金曜日にアルバムは出ず、リリース延期になりました。

ha’Carri Richardson & Kanye West | Beats Studio Buds
Hypebeast.JP

全世界の蟹江ファンから「やっぱりね」という声が聞こえてきそう…

リスニング・パーティーで流された曲では、リル・ベイビーやジェイ・Zなどのゲストのラップも聞くことができて、ネット上で凄い話題になりました。ただ、翌日にアルバムは出ず。メルセデス・ベンツ・スタジアムでこのリスニング・パーティーは行われて、超満員だったみたいですね。カニエ・ウエストの元妻 キム・カーダシアンなど家族全員がスタジアムに訪れたりと、話題をふりまきまくったんですが新作は出ず。アルバムのリリースは8月6日に延期になっています。

おそらく更に新作の精度をあげるべく最終調整をしていると思われるんですが、凄いのがこのリスニング・パーティーでインスピレーションをかなり受けたそうで、そのリスニング・パーティーが行われたメルセデス・ベンツ・スタジアムにそのまま残り、アルバムをスタジアム内で完成させたいと言い出し、今そこで暮らしているそうです。

ELLE

常人には理解できない行動ですが、カニエはスタジアム内にスタジオと居住スペースを作ってスタッフとともに生活し始めたそうです。その生活してるところも独房みたいなところですけどね。食事を用意してもらうためにシェフも呼んでいるみたいで。果たして8月6日に「DONDA」はでるのか。楽しみです。

次はこちら。「ピンクがビキニパンツを拒否したノルウェー女子ビーチハンドボール代表を支持」。

さすがピンク姉さんという感じのニュースです。これは東京オリンピックのタイミングで結構報道されているんで、オリンピックの話かと思いきやオリンピックの出来事ではないです。ノルウェーチームが18日に開かれた欧州ビーチハンドボール選手権大会の銅メダル決定戦で、ビキニパンツではなく体にフィットした短パンを着て出場したんですね。で、欧州ハンドボール連盟の規定によると、ビーチハンドボール女子選手はビキニパンツを着用しなければならないと。で、ノルウェー女子選手は「以前からビキニパンツの露出が激しく、ユニフォームが不要に性的な印象を与えていて心地悪かった」とコメントしています。まぁそうですよね。で、競技前にノルウェーハンドボール協会は、半ズボンを着てプレーできるか問い合わせをしたんですが、できないという報告を受け、でもノルウェー女子選手は短パンをはいて競技にのぞみ、これに対して連盟は選手1人あたり150ユーロ(約1万9500円)ずつ、合計1500ユーロの罰金を課したということです。これに対してピンク姉さんは「性差別で罰金を支払うべきなのは欧州ハンドボール連盟のほう」と強く批判、そしてインスタグラムにいいねが殺到。そしてピンクは「罰金は私が喜んで支払います。」と言ったと。かっこいいですね。さすがです。

ちなみに東京オリンピックの話題もちょいちょい届いてます。テコンドーのヨルダン代表ジュリアナ・サディク選手がレディ・ガガのドッペルンゲンガーじゃないかというくらいそっくりというニュース。

ハフポスト

テコンドーのヨルダン代表の選手。「なぜレディー・ガガがオリンピックにいるの?」などと話題に。…

レディ・ガガのファンがSNSに投稿して拡散されたみたいですね。あとはメンタル・ヘルスを優先して、東京オリンピック決勝を棄権した女子体操の米代表シモーネ・バイルズにジャスティン・ビーバーがエールを送ったというニュースもあります。自身のメンタル・ヘルスと向き合うため、2017年7月にワールド・ツアーの開催中止に踏み切った自分と重ね合わせてエールを送りました。

では次のニュースです。先週末7月23~25日、ヒップホップフェス「Rolling Loud」がマイアミで開催されました。エイサップ・ロッキー、トラビス・スコット、ポストマローン、ミーガン・ジー・スタリオン、リル・ベイビー、ポロGなどそうそうたる面々が参加したフェスで、そこではトラビス・スコットが新曲をアカペラで披露したり

HIP HOP DNA

A$AP Rocky、Travis Scott(トラヴィス・スコット)、Post Maloneがヘッドライナーを務めたR…

カニエが「DONDA」のリリースの遅れによってギリギリで出演をキャンセルしたりと、色々あったんですが、その中で少し問題になっているのがダ・ベイビーです。ダ・ベイビーがパフォーマンス中にHIV/エイズに関する不適切発言をしてしまいました。podcast上ではなかなか言えない様な言葉を使っていて、で、火曜日に謝罪はしたんですが、世界中から非難が殺到しています。

HIP HOP DNA

A$AP Rocky、Travis Scott(トラヴィス・スコット)、Post Maloneがヘッドライナーを務めたR…

「Levitating」でコラボしたデュア・リパも激怒しまして、SNSでコメントしました。ダ・ベイビーの発言に驚くと同時に恐怖を感じています。私が一緒に仕事をした人とはとても思えません。私のファンは、私の心がどこにあるのか、そして私がLGBTQコミュニティに100%支持していることを知っています。私たちは、HIV/AIDSにまつわる偏見や無知と戦うために団結する必要があります。」とコメントしています。デュア・リパのファンは、ダ・ベイビーの歌っているところを削除する様に呼びかけて、一部のファンはミーガン・ジ・スタリオンやゲイを公表しているリル・ナズ・Xのヴァースを代わりに追加するべきだと訴えたり。結構な大騒動になっています。エルトン・ジョンも声明を発表していますね。

そして今週7月28日の水曜日には「Giving What It’s Supposed To Give」というMVを突如アップしまして、曲の最後にLGBTQを支持するレインボーカラーで「Don’t Fight Hate With Hate」、「My apologies for being me the same way you want the freedom to be you」とメッセージを発信。直訳すると、「ヘイトに対してヘイトで戦わないでくれ」という様な意味になりますね。要するに更に謝っているということですね。

DaBaby – Giving What It’s Supposed To Give [Official Video]

では、ここからはショートニュースで。BTSがイギリスBBCのRadio1のLive Loungeに出演。イギリスBBCの人気企画、アーティストによるライブをオンエアするLive LoungeにBTSが登場しました。ここに呼ばれるのはビッグアーティストのみ、非常に名誉なことだと思います。新曲の「Dynamite」「Permission to Dance」を披露しました。

BTS – Dynamite in the Live Lounge
BTS – Permission To Dance in the Live Lounge

そしてこのLive Loungeといえばカバーソングを演奏するのが醍醐味でもあるんですが、今回BTSはパフ・ダディ、フェイス・エバンスの「I’ll Be Missing You」のカバーをパフォーマンスしました。

BTS – I’ll Be Missing You (Puff Daddy, Faith Evans and Sting Cover) in the Live Lounge

そしてこの週末いよいよアメリカ・シカゴで音楽フェス、ロラパルーザが開催されます。マイリー・サイラス、タイラー・ザ・クリエイター、ポスト・マローン、フー・ファイターズなどが出演するこのロラパルーザ。入り口ではワクチン接種証明、もしくはコロナ陰性の証明を提出しなければいけないんですが、1日に約10万人が来場するフルキャパシティでの開催となり、もちろんコロナパンデミック後、アメリカ最大級のイベントとなります。

Billboard

The hordes of people expected to descend on Chicago’s Grant …

ロラパルーザはHulu US独占配信なので残念ながら日本からは見ることはできません。

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