イギリスの国営放送BBCが毎年発表している、その年ブレイクが期待される新人アーティストのリスト＜Sound Of…＞の2022年度の候補が発表になりました。
They're among 10 acts tipped for success in the annual BBC l…
今年ロングリストとして発表になったのはベイビー・クイーン、セントラル・シー、エニー、ローラ・ヤング、ミミ・ウェッブ、ピンクパンサレス、プリヤ・ラグー、テムズ、ウェット・レッグ、ヤード・アクトの10組。今年speakeasy podcastでは既にピンクパンサレス、セントラル・シー、ミミ・ウェッブを紹介していました。
今回はイギリスのシンガーソングライター、Mimi Webb(ミミ・ウェッブ)をピックアップします。2020年にデビューし…
今回のエピソードではUKのシンガー、ピンクパンサレスをPick Upします。今現時点でWebなどでは日本語の情報がほぼな…
今回はイギリスのラッパー、Central Cee(セントラル・シー)をピックアップします。9月10日にリリースになった「…
ロングリストに入っている10組のアーティスト詳細は以下。
●ベイビー・クイーン(Baby Queen)
ベイビー・クイーンは南アフリカ生まれ、現在はロンドンを拠点に活動している24歳(1997年8月生まれ)のアーティスト。本名はアラベラ・レイサムです。南アフリカのダーバンで育ち、音楽を志し18歳でロンドンに移住。ロンドンのラフトレード・レコードで働きながら曲作りをしていました。そして2020年にポリドール・レコードと契約し1stシングル「Internet Religion」をリリース。EP「Medicine 」もリリースし、ヤングブラッドのヴァーチャル・ワールド・ツアー「The Weird Time of Life Tour」でサポート出演も果たしています。2021年にはミックステープ「The Yearbook」をリリースしています。
●セントラル・シー(Central Cee )
セントラル・シーはイギリス・ロンドンシェパーズブッシュ生まれの23歳(1998年6月生まれ)のラッパーです。2020年の「Day In The Life」がブレイクスルーシングルとなり、UKシングルチャート44位にチャートイン。2021年3月にリリースされたデビューミックステープ「Wild West」はUKアルバムチャート2位にチャートイン、その中からのシングル「Commitment Issues」はUKシングルチャート9位にランクインし、自身初となるUKシングルチャートトップ10に入ります。そして2021年9月にリリースになった「Obsessed With You」がUKシングルチャートで4位を記録。自身初となるUKシングルチャートトップ5入りを果たしています。ちなみにこの「Obsessed With You」は同じくBBC Sound of 2022にリストインしたピンクパンサレスの曲をサンプリングしています。
●エニー(ENNY)
エニーは1994年生まれ、ナイジェリアにルーツを持つロンドン出身のラッパー/シンガーです。YouTubeにフリースタイル動画をアップすることでキャリアをスタートさせ、2020年にデビューシングル「He’s Not Into You」をリリース。その後ジョルジャ・スミスの目に留まり、ジョルジャ・スミスのレーベル「FAMM」の最初の契約アーティストとなりました。2020年リリースの「Peng Black Girls(featuring Amia Brave)」はUKシングルチャート76位を記録。この曲はジョルジャ・スミスが参加してのリミックスバージョンもリリースされています。
●ローラ・ヤング(Lola Young)
ローラ・ヤングはロンドン出身の現在20歳のシンガー。2019年に1stアルバム『Intro』をリリースし、2021年もコンスタントにシングルをリリースしています。イギリスで毎年注目されているジョン・ルイス（百貨店）のクリスマスCMのシンガーに抜擢され話題となりました。そして先日発表された2022年のブリット・アワードのライジング・スター賞にホリー・ハンバーストーンとブリー・ランウェイと共にノミネートされています。
●ミミ・ウェッブ(Mimi Webb)
ミミ・ウェッブはイギリスのケント州カンタベリー出身のシンガーソングライター。2019年18歳の時にエピック・レコードと契約。本名はアメリア・ウェッブですが、子どもの頃からのニックネームが「ミミ」だったのでミミ・ウェッブとしてデビューします。2020年にデビュー曲「Before I Go」をリリースすると、Tik Tokでのフォロワー数ナンバーワンのチャーリー・ダミリオがこの曲を使って投稿し8500万ビューを記録。その後2021年にリリースしたシングル「Good Without」がUKシングルチャート9位、デビューEP「Seven Shades of Heartbreak」がUKアルバムチャート9位を記録するなど注目度が上がっています。
●ピンクパンサレス(PinkPantheress)
ピンクパンサレスは2001年生まれのシンガー。イギリス人の父親とケニヤ人の母親のもとでロンドンに生まれました。2021年、TikTok上で公開した「Break It Off」が注目を集めレコード会社と契約。8月にリリースされたムラマサプロデュースの「Just For Me」はUKシングルチャート27位にチャートイン(この曲をサンプリングしたセントラル・シーの「Obsessed with You」はUKシングルチャート最高4位)します。そして10月にリリースされたデビュー・ミックステープ「To Hell with It」はUKアルバムチャート最高20位を記録、様々な音楽メディアの年間ベストアルバムリストにも選出されています。
●プリヤ・ラグー(Priya Ragu)
プリヤ・ラグーは、スイス生まれのアーティスト。生まれも育ちもスイスですが、両親はスリランカ人です。学校卒業後スイスの航空会社で働きながら楽曲を制作。タミルミュージック(南インドのタミルに起源を持つ伝統的な楽器を用いた音楽）とR&Bなどをミックスしたシングル「Good Love 2.0」で34歳でデビューし、2021年にはミックステープ「Damnshestamil」をリリースしています。
●テムズ(Tems)
今回発表されたロングリストの中では一番知名度が高いと思われるのがこのテムズ。ナイジェリア生まれ26歳(1995年生まれ)のシンガーです。今年2021年、同じくナイジェリアのシンガーであるウィズキッドとの「Essence」がUSシングルチャート9位、UKシングルチャート16位を記録。「Essence」のリミックス・バージョンではジャスティン・ビーバーとも共演しています。そしてドレイクがリリースしたアルバム『Certified Lover Boy』にも参加。2022年のグラミー賞にもベスト・グローバル・ミュージック・パフォーマンスでノミネートされています。
●ウェット・レッグ(Wet Leg)
ウェット・レッグはイギリス・ワイト島出身のリアン・ティーズデイルとへスター・チャンバースによるインディーロック・バンド。元々友人同士である二人によって2019年に結成、無名の新人ながらドミノレコードと契約します。2021年のデビューシングル「Chaise Longue」がいきなり注目を浴び、ラティテュード・フェスティバル、ワイト島音楽祭といったイギリスの大型フェスティバルへの出演などが決定。2022年にはデビューアルバム『Wet Leg』のリリースが決定しています。
●ヤード・アクト(Yard Act)
ウェット・レッグと同じく今回のロングリストにバンドとして選出されたのがこのヤード・アクト。イングランド/リーズを拠点にするポストパンクバンドです。2019年に結成され、2020年にデビュー。2021年の頭にはデビューEP『Dark Days』がリリースされています。