今回のエピソードでは先週発表されたXXL Freshman Classについてピックアップします。ヒップホップメディアXXLの選ぶ毎年恒例の今年期待のラッパーリスト。新鋭ラッパーの登竜門として、ここで誰が選出されるか、毎年非常に注目されています。昨年もこのspeakeasy podcastでピックアップしましたが、改めて昨年選ばれたラッパーを振り返るとすごいですね。今週デビューアルバム「Hall of Fame」がMigos、Maroon5らを押さえてUSアルバムチャートナンバー1に輝いたPolo G。
「Mood」が昨年USシングルチャートを制した24kGoldn。
グラミー賞で最優秀新人賞にノミネートされたCHIKA。
「Calling My Phone」が大ヒットしたLil Tjay。
他にもMulatto(現在はLatto)、Rod Waveなど。振り返るとこの様に昨年大きく飛躍をしたアーティスト、ポップミュージックシーンとしても非常に重要なアーティストとなった人たちが多かったですね。今年2021年も注目です。今年は11組選ばれています。選ばれたのは42 Dugg、Flo Milli、Morray、Pooh Shiesty、Lakeyah、Coi Leray、Toosii、Blxst、Rubi Rose、Iaan Dior、DDG。一人ずつプロフィールを紹介していきましょう。
まずは42 Duggです。1995年アメリカのデトロイトで生まれました。現在25歳です。驚くべきは彼は15歳から6年間に渡って獄中で過ごしていたことです。まぁまぁ長いですね。獄中でラップを始めました。2017年頃から本格的に楽曲制作に取り掛かり始め、楽曲が Lil Baby の目にとまり、それをきっかけに Lil Baby の 4PF (4 Pockets Full) と Yo Gotti の CMG との契約に成功。その後Lil Baby、Marshmello、Roddy Ricch、Futureなどにフィーチャーされています。
続いてはFlo Milli。2000年生まれ、現在21歳、アラバマ生まれのラッパーです。2015年頃から曲作り、リリースを始め、2019年にリリースしたシングルがTik Tok上で人気に。昨年デビューMIXテープをリリースしています。昨年のBET HIP HOP AWARDSではBest New Artistにノミネートされています。
続いてはMorray。ノースカロライナ出身のラッパーです。小さい時は聖歌隊でゴスペルとかを歌っていた様ですね。2014年に奥さんのために曲を制作して、それが真剣に音楽をやるキッカケになったそうです。そして昨年コールセンターでの仕事をクビになり、その後音楽の道に本格的に進むことを決意。そして昨年デビューシングルの「Quicksand」をリリースして、USラップチャートで23位にまで上昇。J Coleにも絶賛され、J Coleのニューアルバムにも参加しています。
続いてはテネシー、メンフィス出身のPooh Shiesty。ラッパー、グッチ・メインにその才能を買われ彼の1017Recordsと契約を果たしました。そこから名が知られていくことになります。リル・ダークとの「Back In Blood」はUSチャート13位、今年リリースしたデビュー・ミックス・テープはUSチャート3位になっています。
続いてはLakeyah。2001年生まれの女性ラッパーです。2017年にBTMというデュオでキャリアをスタート。その後このBTMからソロになり、現在に至ります。レーベル「クオリティ・コントロール」の目に止まり、本格デビュー。デビューアルバムではグッチ・メインらをゲストに迎えています。
続いてはCoi Leray。1997年生まれ24歳のフィメールラッパーです。14歳の時に曲作りを始め、16歳の時に高校をやめ、働き始めます。そして仕事を辞めてSoundcloudに曲を投稿し始めます。このアーティスト名のCoiというのは「日本語で魚の鯉」からきているみたいですね。デビュー・ミックステープを2018年にリリース。2019年にはトリッピー・レッドのツアーに同行。そのトリッピー・レッド、他にもFetty WapやLil Durkなどともコラボしています。
続いてはToosii。ニューヨーク生まれ、現在21歳のラッパーです。16歳の時にラップを始めます。当時はサッカーに夢中でサッカー選手になることも考えていたそうですね。2019年にレーベル契約。今までにlatto、Da Baby、Summer Walkerなどとコラボ。昨年のアルバムはUSチャート17位にまでなっています。
続いてはBlxst。1992年生まれ、28歳のラッパーです。ロサンゼルスを拠点として活動しています。ラッパー、シンガーでありプロデューサーとしても活動していて、メロディアスなラップスタイルが非常に印象的ですね。タイダラーサインやタイガなどともコラボしています。
続いてはRubi Rose。現在23歳のフィメール・ラッパーですね。おばあちゃんが日系の方みたいですね。過去にはスイスにも住んだことがあり、ジョージア州立大学で政治学も学んでいました。過去にはMigosの「Bad and Boujee」のMVに出演しています。Cardi Bの「WAP」にも出演している様です。2019年から曲のリリースを始め、昨年末にミックステープをリリースしました。
続いてはiann diorです。日本語のwikipediaが存在したのは彼だけでした(笑)。おそらく今回選ばれた中で一番有名なのは彼ではないでしょうか。プエルトリコ生まれのラッパー。過去にはトリッピー・レッド、ガンナ、マシンガン・ケリー、リル・ベイビーなどとコラボ。昨年24kGoldnとの「Mood」はUSチャートを制しています。
最後はDDGです。彼は今回選ばれた中でも変わった経歴の持ち主で、インターナショナル・テック・アカデミーを首席で卒業、そしてセントラル・ミシガン大学へ。で、その後大学をやめます。で、在学中か学校を辞めた後かどうかはまだ調べきれてないですが、Youtuberとして3万ドルを稼いでいたみたいですね。大学をやめてその後フルタイムのエンターテイナーとして活動するためにハリウッドへ。2019年にスタジオ・アルバムをリリースしますが、そのタイトルは日本語で「卒業生総代、首席」。昨年初めてシングルがUSチャートにランクイン、81位でした。
という感じでザックリと紹介してみました。それぞれ2021年の活躍が楽しみです。