今回のエピソードではUKチャートで急上昇して、この夏のヒットソングになっているジョナスの「Black Magic」についてお話します。
このジョナスはドイツのDJですね。1990年生まれ現在31歳のドイツ人DJで、現在はオランダのアムステルダムに拠点を置きながら活動しています。3 Beat Recordsと契約して2018年から曲をコンスタントにリリースしています。ヒット曲は自身名義ではこの「Black Magic」しかないんですが、オランダ人DJ サムフェルトの「Post Malone」という2019年にイギリスでトップ10にランクインした曲に共同作曲者としてクレジットされています。
トロピカル・ハウスにインスパイアされた音作りをしていて、色んなアーティストのRemixも担当していますね。スパイス・ガールズの「Wanna Be」、フリートウッド・マックの「Everywhere」、シグマとバーディの「Find Me」などもリミックスしています。
そして今年この「Black Magic」が夏のヒットに。現在(8/6集計)のUKシングルチャートではエド・シーラン、ザ・キッド・ラロイ&ジャスティン・ビーバーに次ぐ第3位となっています。昨年12月にリリースされたこの曲のヒットのキッカケはイギリスの恋愛リアリティショー「ラブ・アイランド」です。今年の6月にこの「ラブ・アイランド」の中で使われたことによりチャートが急上昇。一気にトップ10へと入ってきました。そしてこの「ラブ・アイランド」の人気っぷりは注目です。
この「ラブ・アイランド」はスペインのマヨルカ(マジョルカ)島を舞台に、若い男女がカップル成立をめぐって愛とマネーのバトル戦を繰り広げるという恋愛系リアリティショー。ITVスタジオの発表によると、2019年に放送された第5シリーズは、テレビ、PC、モバイル、タブレットの4媒体総視聴数で番組史上初の600万人以上の視聴者数を突破。これまでのシリーズのツイッターでのインプレッション数は20億回を超え、公式アカウントのインスタグラムのフォロワー数は300万人を超えています。この番組の中ではアッパーなダンストラックから、アコースティックな曲まで色々な曲が使われるのですが、今回の「ラブ・アイランド」のエピソード1で使われたジョン・ギブソンの「Let Me Love You」はテレビ放送後160パーセントのストリーミング上昇、エピソード2で使われたダーモット・ケネディがカニエ・ウエストをカバーした「Heartless」は92パーセントの上昇など、ここで使われることがヒットにつながっています。
The Irish artists whose music has been included on episodes …
7月にリリースになったクリーン・バンディットの新曲「Drive」でフィーチャーされているウェス・ネルソンはこの「ラブ・アイランド」から有名になったTVパーソナリティーです。
今後の「Black Magic」のチャートの行方、そして「ラブ・アイランド」からの新たなヒットが生まれるのかも気になるところです。